求人と出会うために

薬剤師の勤務先として、一番イメージが強いのは薬局だと思います。実際に薬剤師の勤務先で最も多いのは薬局であり、全体の43%ほどを占めています。次いで、病院や診療所と製薬企業となっています。しかし、薬剤師の求人は今後、衰退していくと予想されています。今後、就業および転職を考える際には薬剤師のイメージを払拭し幅広い視野で求人を探していかなければなりません。

薬学部を卒業した学生にとって、大手製薬会社や調剤薬局への就職にやはり人気が集まり、ドラッグストアは敬遠されがちです。
しかし、今後はこの大手ドラッグストアへの就職も難しくなってしまいます。医薬品の販売には薬剤師が必要不可欠でしたが、現在は「登録販売者制度」の導入により薬剤師だけではなく、副作用のリスクが低い大衆薬は登録販売者の資格をもつ店員でも販売出来るように薬事法が改正されています。そのため、雇用側は高収入を要する薬剤師の取得には慎重になってしまうものです。

薬剤師は、今後明確なキャリアプランを立て、5年後、10年後の自身を考え、自分自身がどれだけの成長を得られるのかを思い描くことが重要となります。雇用側にとって、自身がどれだけの利益をもたらすことが出来るのかを伝えていかなければ、希望に会った求人に出会ったとしても、縁のない求人となってしまいます。

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求人の見極めポイント

薬剤師の求人をみると年収600万以上の求人も出されており、一般の方からみると給与は高いと感じられています。しかし、薬剤師になるには、都築学園グループの第一薬科大学や慶應義塾大学の6年制の薬学部などに通わなければならず、高額な学費がかかり、私立の場合は増々高額な学費となります。就業後は、そのコスト回収を考えていかなければなりません。
年収600万以上などの求人は非常に魅力的です。しかし、薬剤師の就業および転職は、普通企業と同様に求人の見極めが重要になります。事前の確認がカギを握ります。

□安定した業務量かを確認。
就業場所が病院や薬局等だった場合は、患者数はどれだけなのか、処方元の病院はどれだけの患者数をもっているのかを確認し、その数字と薬剤師の配置人数を確認しなければなりません。求人にて高額な年収が記載されている場合、薬剤師数が足りなく薬剤師一人にかかる業務量が多い場合があります。もちろん業務量が多いと残業が多かったり、休日が少ない場合があります。

□離職率を確認。
実際に一般企業においても、離職率というのは重要な判断材料となります。離職率が高い場合、勤務条件や職場の人間関係が安定していない可能性が十分にあり得ます。しかし、面接時にそのような質問をすることは勇気が必要であり、企業側も隠したいことです。まずは、その求人が増員募集なのか欠員募集なのかを把握することで状況が見えてくるのではないでしょうか。

薬剤師の現状

日本において薬剤師は約28万人おり、その男女比は1:2と女性の方が多いようです。薬剤師育成に関しての環境が大きく変化しており、2003年以降には全国で薬学部が続々と設立され、4年制から6年制に変化しました。6年制導入時の2011年および2012年の約2年間は薬剤師不足であり、企業や医療機関では薬剤師獲得に白熱していました。

現在でも、調剤薬局を併設するドラッグストアやコンビニなどの店舗増加および高齢化に伴い在宅介護が増加し、薬剤師への需要は増加しています。しかし、厚生労働省によると薬剤師数は2028年には40万人を越えると予測されています。そのため、薬剤師の需要は増加を続けるものの需要と供給が合わず、その差は年々増加し、2028年には約13万人の「余剰薬剤師」が生まれると予測されています。
これは、薬学部が多く設立されたことや6年制になったことで薬剤師国家試験を受験する人の増加も影響しており、薬剤師は増えるが雇用する側は停滞してしまうためです。

雇用側による白熱した薬剤師獲得は鎮火してしまうため、今後は薬剤師という素晴らしい資格および知識だけでは就職することが困難であり、就職することが難しい薬剤師がでてくると考えられています。これからは、必要とされる人材になるためにも高いスキルや知識はもちろんのことですが、コミュニケーション能力や長所を磨いていかなければならないのです。
そして現在、転職を考えている薬剤師の方は、今がチャンスであり、今後は転職さえも難しい状況に陥ってしまう可能性があります。